突き抜けることを祈念しています。
そのためには、色々な方からも学ばなければなりません。
色々なケースもよくよく工夫すべし です。
このたびの京都の8段審査で、
二刀遣いの先生が合格されました。
おめでとうございました。
二次審査では、
姿勢の整った面や小手、返し胴などを何本も鮮やかに決められておられました。
お相手の方は、二刀との稽古経験が少ないのか
なんとも言えない「戸惑った感」が漂う立ち合いになっていたのが印象的でした。
せっかくなので、二刀について備忘しようかな。
一般に、右手に大刀、左手に小刀で構える遣い方を「正二刀」、
逆に、左手に大刀、右手に小刀で構える遣い方を「逆二刀」と呼びます。
いずれの場合でも、足構えは自由です。
さらに、どちらの足から踏み込んでも構いません。
この両手・両足の自由度が二刀の強さや防御力の秘密とも言えます。
鍔競り合いでは
大刀と小刀をクロスしなければならないのですが、
この際に小刀を必ず大刀の外側に組むようにします。
全剣連の二刀の要点では以下のように記載されています。
「二刀のつば競り合いは、
小刀を下(相手側)に、大刀を上(自分側)とし、
二刀を交差する形で指導する。」
一刀と対戦する際の公平さの意味合いからのようです。
小刀を自分側にして交差すると、
その小刀で相手の面や小手が簡単に打ててしまうからです。
(それやられると、小刀の打突はやたらと痛いので、とても不快です・・)
また、試合者が二刀を使用する場合の礼式は次の要領で行います。
1.小刀および大刀を共に提げ刀する。
2.構えるときは、最初に右手で左手に持つ竹刀を抜いて左手に 持ち替え、次に右手に持つ刀を構える。
3.納めるときは、最初に右手に持った竹刀を納め、次に左手に持った 竹刀を右手に持ち替え、納める。
4.その他は一刀の場合の要領に準じて行う。
でも、
上記のような鍔競り合いや蹲踞の作法を守らなかったとしても
指導の対象にはなるものの、反則としては規定されていません。
ただし、鍔競り合いの場合は、
「正しく鍔競り合いをしようとしていない」
と判定されれば反則の適応も可能です・・
まぁ、8段受験中の先生は
受験のことを考えれば、普段の稽古のお相手として、
二刀遣いの先生にお願いすることは少ないでしょうから
今回の8段審査で、
お相手の先生が戸惑っていたのも無理ないことなのかもしれません・・・
上越の我が朝稽古メンバーは
二刀遣いの最強戦士マモル爺に鍛えられていますので
二刀攻略法にも長けている人が多いのではないでしょうか。
アラカワ譲などは、
以前の昇段審査で二刀の方と対戦し、
滅多打ちして6段に合格したものです。
マモル先生効果です・・

最強戦士マモル先生
高齢剣の全国大会でも活躍中です・・・
私の場合は、
30歳代の頃のアキレス腱断裂のリハビリ期間中に
恩師の今井範士から二刀を習い
しばらくの期間、稽古や試合で用いていたこともありました。
筑波大学の合宿に参加した時にも、
世界チャンピオンになったこともある某先輩に二刀で挑んでみたところ
またたくまに2本先取した記憶があります。
でも、某先輩、よほど悔しかったのか、
翌日の稽古で再戦を申し出られ、
コテンパンに逆襲されてしまった楽しい思い出もあります。
つまり、研究すれば攻略は比較的容易ということです。
突き抜けるためには
色々なケースもよくよく工夫すべし だな。
久しぶりの更新でした。
少しずつ書き溜めてはいるのですが
忙しくて余裕がありませんでした。