館長備忘録 セカンドシーズン(38)
突き抜けることを祈念しています。
そのためには
他の方の傾聴すべきお話も備忘します。
以下は、先日の「一日一善」との関わりで
心に残ったお話しです。
私の同僚に、アカサカ先生という優秀な方がおられるのですが
F.B.上で書かれた「正義」のお話が心に残ったので備忘させていただきます。
F.B.だとタイムラインで流れて行ってしまうもんね。
【正義の話】by 赤坂真二
「アンパンマンは、言わずと知れた正義の味方です。
今回は組織論から少し離れるかもしれませんが、
ちょっと正義の話をしたいと思います。
子ども向けアニメや時代劇などでは、勧善懲悪のストーリーで進められることが多いです。勧善懲悪のストーリーに触れたときに「すっきり」するのはなぜでしょう。
人は、本能的に正義を尊び、悪を嫌うからかもしれません。
また、われわれの生きる現実が勧善懲悪で表現できるような単純な構造ではなく、
そこに一種の不安定感を感じていて、
勧善懲悪という単純な構造に出会ったときに安心するのかもしれません。
例えば、すごく嫌みで自分勝手な振る舞いをするような上司や同僚にも、
愛する家族がいて、
その方を大事に思う人たちがいると思うと
一概にその方を悪人と決めつけることができなかったりします。
嫌なことをされて「この野郎!」と思っても、
その方の机上のパソコンのデスクトップに
生まれたばかりのお子さんの顔が表示されているのを見ると
振り上げた拳を下ろしてしまいます。
正義って一体何なのでしょうか?
正義は,主張する人の数だけ,存在するのかもしれません。
極端な話をすれば、戦争はみんな正義を背負っています。
大義名分があるから戦うことができるわけです。
正義は大事ですが、ときにはてとても恐ろしいものです。
でも、正義のない世の中に生きたいとは思いません。
だから、
未来をつくる人を育てる教師は正義を語れる人であり、
できたら正義の味方であってほしいと思います。
いじめ事件の報道で、頭を下げている教育関係者を見る度に
「学校に正義はないのか」「子どもに学校を預けていいのか」と
不安になった方々も少なくないだろうと思います。
学校は正義を貫く場であってほしいと思います。
しかし、一方で、
正義を振り回してもらっては困るのも本音です。
現実の社会では、
悪を標榜しているものは存在が許されないようにできています。
だから、みんな正義をもっています。世の中は正義で満ちあふれています。
すると、
それぞれの正義は違うのでぶつかり合います。
恐らく、
世間からバッシングを受けがちのいじめ報道における教育関係者の対応にも、
そこにはそれなりの正義があるわけです。
しかし、それが世間のそれとは違うことがあるのでバッシングの対象となる。
それぞれに存在する正義に折り合いはつかないのでしょうか。
もし、古今東西,正義に共通項があるとしたらそれは何なのでしょうか。
私が思うに、
それは『共存の実現』です。
人と人とが共に生きるにはどうしたらいいか,
それを示すものが正義である、ということです。
「生」は,
自分だけ在ろうとすると滅びるようにできているのでは,
と思います。
「生」にとって滅びることは,
美談になることはあっても,本来的に正義となり得ません。
(だからと言って美談に価値がないとは言いません。)
だから,より多くの「生」を存在させようとするとき、
そこに正義が成り立つのです。
正義の味方は、
アンパンマンから仮面ライダーに至るまで、
全て人助けをその仕事としています。
余談になりますが、
ヒーローと正義の味方は少し違います。
イチローをヒーローと呼ぶことはありますが、正義の味方とは呼ばないでしょう。
それは、
野球選手は人助け、「生」を助けるのが仕事ではないからです。
しかし、偉業によって人々を喜ばせ、元気にします。それがヒーローです。
しかし、問題は冒頭に言ったように、
正義がたくさんあることです。
対立したときに正義ほどやっかいなものはありません。
正義を主張すれば、それらが食い違ったときには
相手の主張を否定することになります。
正義は正しいから譲れません。
つまり正義が正義故に、正義の体をなさなくなるのです。
皮肉なものです。
では,どうやってこの多様な正義を整理し、
大きな正義を見つけ出していけばいいのでしょうか。
正義には教える正義と見つける正義があると思います。
大人は子どもに正義を教えなくてはいけません。
そして,
同時に正義を見つける方法を教え訓練しなくてはならないとも思います。
つまり、
話し合って互いの思いを確かめ互いの在り方に納得できる点を見つけることです。
学校がよりよい社会をつくることに寄与しようと思うなら,
その二つをやっていかねばならないだろうと思うのです。
アンパンマンの歌詞の仲でやなせさんがこう言っています。
「なにが君のしあわせ なにをしてよろこぶ」
「みんなのしあわせを守るため」には、相手の幸せに関心をもち、
自分と相手が幸せになるための行動をすること、
それが正義だと思います。」
以上、赤坂先生、ありがとうございました。
2016年07月18日
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