「スイッチバック」という市民参加型の「まち映画」が
上越市で公開されました。
この映画は、上越青年会議所(上越JC)が
創立50周年記念事業として制作したものです。
同映画のサブタイトルは「未来に残そうふるさと上越を」とし
「現在の記憶」を「未来への記録」に残し、
次世代の人々に今ある価値を発信し、
現在を残す資料づくりとすることが製作の目的ということです。
出演者は、小中学生、高校生を中心に53人のオーディションを行い、
出演者21人が選定されました。
上越市内の名所や原風景、市民などが美しく描かれ
観光名所や学校施設などを舞台に、
10代の3人の少年、少女が
迷いながらそれぞれの生き方を見つめる物語を通して
上越の過去、現在、未来への願いが込められた
ほのぼのとした映画です。
(以上、「上越タイムス」・「上越よみうり」より要約)
この映画の中で
高田修道館レディースのコトネちゃんが
この映画の中で剣道の上手な美少女として登場し
主役(?)で登場する剣道のかなり下手な高校生の男の子に
打ち勝ったり、剣道の奥義(?)を授けたりする役どころです。
高田修道館レディース・コトネ、子役女優デビューだぜぃ。

題名に使われたスイッチバック(switchback)という言葉の意味は
「険しい斜面を登坂・降坂するため、
ある方向から概ね反対方向へと
鋭角的に進行方向を転換するジグザグに敷かれた
道路又は鉄道線路。
また、そうしたスイッチバック設備(道路、鉄道線路)を走行する運転行為を
スイッチバックと呼ぶことがある」(ウィキペディア)
ということで
内容とタイトルのマッチングもなかなか良い映画です。
我が道場のレディースが剣道少女で出演するのも、
とても嬉しい。
可愛かったし・・・・
ここまでは、良い・・
その一方で・・・
映画の中での剣道の取り扱われ方・・・・
なんとかならんのか!
上越の「まち映画」というなら
どうして市の剣道連盟や地元大学の剣道専門家に取材して
まっとうな「剣道」の姿を描いてくれなかったのかが
残念でなりません。
この映画では
道場の中で、
剣道の上手くない主役の高校生の竹刀(父親の形見?)を
後輩の少し剣道が強いという設定の中学生が足蹴にして、
高校生をいじめるわ、
それに怒った高校生が喧嘩するのだけれど、
その中学生に返り討ちにあって
顔中が痣だらけになるほどボコられるわ
高校生が身に付けている防具は、
相当古い年代物のお古なので
清潔感は無いわ
着装は整わないわ
ラストシーンに近い「果たし合い」試合では
悪役の中学生が、鍔競り合いで、意図的に相手の足踏むわ
審判はそのまま試合を継続させるわ
結局は勧善懲悪なので、
高校生が何故か抜き胴で勝つんだけれど
思い切り「ガッツポーズ」するわ
審判は取り消さないし、一人審判だし、その所作は下手(失礼)だし、
突っ込みどころ、満載!!!
剣道の道場内で起きた「竹刀蹴飛ばし」、「いじめ」、「暴力行為」、
「不衛生」、「遺恨試合」、「苦しまぎれの反則行為」、「残心」なき行為・・・
世間からは、この程度の認識でしか理解されていないのかと
少し、寂しい気持ちになりました。
正直、剣道を指導する立場の私としては
かなり不愉快でもあります・・・
剣道のことをあまり知らない子供たちや保護者が見たら
「剣道する子たちって、そ〜なんだぁ〜」
と思うかもしれません・・・
この映画は、DVD(非売品)にして、
学校、図書館、児童館、ロケ地などに寄贈されるということです。
であるならば、
このまま見過ごすわけにはいかないだろうな。
機会を見つけて、青年会議所に厳重な抗議も辞さないつもりですが、
私の個人的なエゴとか、単なるクレーマーとして無視されないように
慎重に対応したいと考えています。