2010年07月24日

80年の稽古にする工夫

6月にあった東日本の居合道講習会の際の覚書なのだけれど

その講習会では
K県のY範士が指導担当された班へ入れていただいた。

その時のお話の中で
Y範士曰く
「仮に、稽古環境や時間に恵まれた人であっても一日に稽古できる時間はせいぜい1〜3時間であろう。この程度の稽古で先人の境地に達することは無理ではないだろうか。現代の我々には『40年の稽古を80年の稽古にする工夫』がなくてはならない。すなわち、単なる技稽古だけでなく、道場内での所作はおろか日常の立ち振るまいすらを自らの稽古とする工夫が必要である。」
との薫陶をいただいた。

最近は
「残された武道人生で、自分は、後どれ位の稽古ができるのだろうな〜」
などと思うことが多くなっていたので
このY範士の
「40年の稽古を80年の稽古にする工夫」
に対して
「これだ!(この心がけだ!)」と感動した。
これからの稽古に対する不安が払拭された気がした。

そして
このお話をきっかけに
この一ヶ月ほどの間
走り方、歩き方、素振りの内容に始まって、
色々と道場内での所作や日常の立ち振る舞いを工夫してみたのだけれど
このような試みは
結構な身体負担になっているようで
妙な部分の筋肉痛や関節痛が増えてしまいました・・・・

情けないね
posted by カン at 18:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 居合道覚書

2010年07月20日

第5回全国各流居合道さくらんぼ大会に行ってきました

東京を後に山形県へ
東京から新幹線で行ってみました。
3時間もかかるんだよ。

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サクランボを山盛り一杯食べました・・・
会場になった村山市はサクランボで有名なのです。


まず、前日の特別講習会
会場:山形県村山市民体育館
日時:7月18日(日)13:00〜17:00
講師:岸本千尋範士八段(全日本剣道連盟居合道委員長)
参加者116名(8段12名、7段28名、6段17名、5段16名、4段以下39名)

覚書
 全剣連居合を中心に各技の注意点が詳細に解説され、8段参加者も含めた講習生全員による実技錬成が行われた。
 特に「全剣連居合の元は古流であるが、現在の技に対して、『元になった古流の技では〜なので、この技(の解釈)は〜であるべきだ』といった考え方はしないこと!」と明確に断言された点が印象的だった。

次に翌日の居合道大会
日時:7月19日

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新潟県選手の結果です。
参加された選手の皆様、お疲れ様でした。
入賞された選手の皆さん、おめでとうございました。

三段男子の部 準優勝 杉下 英倫(光明館)

四段女子の部 優勝 平野美佐子(柏 崎)

五段男子の部 準優勝 今井 恒之(上 越)

七段男子の部 優勝 品田 峯雄(柏 崎)

6段の部に名前がありません・・・
私とK選手は落ち込んでおります・・・
K範士も帰りの車中で
「ウ〜ム・・・・」
と考え込んでおられました。

我々も一生懸命なんですけどねぇ・・・
posted by カン at 18:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 居合道覚書

2010年06月29日

平成22年度居合道地区講習会がありました

居合道地区講習会に参加してきました。

日時:平成22年6月26日(土)27日(日)
会場:ぐんま武道館(群馬県前橋市)

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金曜日の夜に前橋市に到着。

いつものように
赤い提灯を求めて、市内を徘徊しました。

でも、二日酔いになるほど飲むと
次の日の講習会参加が無駄になるので
あまり飲みませんでした。
少し我慢ができるようになったかな・・・

講習会は2日間なのですが
私は、日曜日に新潟県の臨時総会が予定されていたので
土曜日の9時半から17時まで講習を受けただけで
上越に戻ってきました。

なぜか上越に20時には着いてしまったので
スポーツセンターの土曜稽古会も参加することができました。
暑かったせいか、普段より参加者も少ないようでした。

頑張って行ったのに、少し残念・・・


以下は、
全日本剣道連盟居合道講習会での配布された
資料「留意事項」の内容と覚書です。
備忘します。
(  )内は私のつぶやきです・・・

(あくまでも解説書に基づく留意事項であり、技が新しくなったわけではないということ・・・)

1.作法(礼法)
 終わりの刀礼
・脱刀:「刀をわずかに右前に引き出しながら」とあるのに刀を右前に出しすぎる人がいる。(出しすぎるなということ・・・)
・刀のとり方:刀を止めることなくいったん静かに正面中央に立てるとき、「45度くらいに立てながら」という取り決めはない。(以前は、要領としてそのように指示した時代はあったが、そのようにしなければならないという決まりではないということ・・・)
・下げ緒捌き:下げ緒捌きは各流派の流儀にならって任意である(師匠に習ったままでよいということ・・・)

2.二本目(後ろ)
・両つま先の立て方は錬度によって(一本目「前」も同じ)。:錬度によるのであって、なし崩しに適当に行うわけではないということ・・・)
・敵は真後ろではなく、わずかに正面左寄り。(教本では「後ろ」とあるがその注釈・・・)
・左足をやや左寄りに踏み込むと同時に抜きつける。(踏み込む程度は後ろの敵に正対する範囲まで)・・・(配布資料では「正体」とあったが「正対」と直しました・・・)

3.三本目(受け流し)
・左足を右ひざの内側に足先をやや外側に向けて踏み込む。
・そのとき左足先は右ひざ頭と揃うくらいに。(居合腰を基準とした体軸のつくり・・・)
・受け流したとき、両足は「イ」の字のような形になるように。(居合腰を基準とした体軸のつくり・・・)
・受け流して袈裟に切り下ろすまでの流れは、受け流しをきちんと決め、剣先を振り回さないで、そして「刀を止めることなく」一連の動き(流れ)となるように。(「決める」が「止めない」ということが大切・・・)
・「抜き上げ」とは、剣先が鯉口から離れる前までの動作をいう。
・剣先は右足を「イ」の字のような形に踏み込んだときに、鯉口から離れる。(「イ」に字ではなく、「イの字のような形」という点に留意すること・・・)
・このとき、体は左正面を向いている。(この点は昔から変わっていない・・・)

4.四本目(柄当て)
・居合膝から腰を上げたとき、左足のつま先を左膝の真後ろに立てる。
・後ろの敵を突き刺したあと、正面の敵に振り向き、刀を引き抜きながらの振りがぶりは、左膝を軸に左足先を元にもどすこと。このとき、腰は敵に正対するので、刀は自然に抜けて振りかぶることができる。(あらためて引き抜く動作をしないということ・・・)

5.五本目(袈裟切り)
・敵の右脇腹から逆袈裟に切り上げた剣先が、敵の肩口から抜けないうちに刀を返す人が多い。
・剣先が敵の左肩口を切り抜けてから刀を返す。

6.六本目〈諸手突き〉
・「中段におろす」とは、左手の位置は自分のへそ前 約ひと握りのところとし、剣先は敵の喉の高さにつけるということ。(要するに、中段の構え・・・)
・中段からの突きは、間をおくことなく一連の動きで
・「刀を引き抜きながら」という動作は、あらためてしなくても、剣先を突いた水月の位置から下げないで、柄頭から頭上に振りかぶれば、自然に「引き抜きながら」となる。
・三人の敵はほぼ同一線上に立つ。
・向き直るとき、左足を左へ踏みかえる。
・「刀を引き抜きながら」は、腰の回転と共に「受け流しに」という動作が加わる。
・受け流しに頭上に振りかぶるとき、柄頭から先に上がるようにする。(これらは六本目の大切なポイント・・・)
 註)踏み変えについて
 六本目、八本目、十本目の踏みかえはそれぞれ異なる。敵の立つ位置がそれぞれ微妙に異なるから、それに応じて踏みかえの程度も異なってくる。
六本目(諸手突き):三人の敵はほぼ同一線上に立つ
八本目(顔面当て):後方の敵はほぼ身一つ左に立つ
十本目(四方切り):四人の敵は四方に立つ

7.七本目(三方切り)
・「敵を圧しながら」とは気攻めであるから、正面に向かってあまり刀を抜き出さないように。(あまり抜き出すと回し切りになってしまう・・・)
・右の敵の頭上から顎まで抜き打ちするとき、剣先で上から下へ円を描くような抜き方をしないように。(回し切りをしていると、このような抜き方になるということ・・・)

8.八本目(顔面当て)
・右足を軸に左回りに回って左足うを左に踏みかえると、後ろの敵の位置は身一つ左へずれる。
・後ろの敵の水月を突き刺すとき、「刀を水平にして右上腰に当てた右こぶしは、左手を後方に強く引く力を伴いつつ、手の内を締めながら切っ先を正体(正対?)した自分の正中線に向けて突き出す。(刺突後の剣先の位置は水月に、右こぶしは切っ先よりわずかに下げ、そして右体側よりやや内側に)(:こぶしを正中線にいれるわけではない・・・)
(文章にするとややこしいが、要するに上腰に右こぶしを構えたときは右手の手の内がきまっていないから、突くときは手の内を入れて絞るということ・・・)

9.九本目(添手突き)
・血振りが他の「横血振り」と異なる点は、刃先の向きにそって「右に開いての血振り」で、血振りしたとき、右こぶしの位置は右斜め前方にあって、その高さは左手と水平にしない。(水平にする必要がないということ・・・)

10.十本目(四方切り)
・一重身について
ア)一重身になる理由:柄の平で右斜め前の敵の右こぶしを正体(:正対?)して打った体勢から、左斜め後ろの敵の水月を突き刺すためには、左足をわずか斜め左へ捌いた一重身にならざるを得ない。
イ)一重身の状態:一重身は、(本来は・・・)「右斜め前の敵と左斜め後ろの敵に対する身構え」で、両足は逆さ(ハの字)のような形となり、ほぼ真横に開いた状態(体勢)。このとき体は四人目(左斜め前)の敵に対してほぼ正体(:正対?)する。(技としては、突くときの右足先は左斜め後方の敵を向く・・・)
・四人目(左斜め前)の敵に対して「脇構えにとる」でなく「脇構えになりながら」という一連の動作に留意する。

11.十一本目(総切り)
・刀を受け流しに頭上に振りかぶるとき、左足をわずか後方へ退いてもよい。
・刀の抜き出し方は「挿しなり」である。
・正面の敵の腰腹部を水平に切るとき、正体(:正対?)した自分の左上腰に刀を水平にして、正面の敵の右腰腹部から左腰腹部を(およそ180度まで)水平に切る。

12.十二本目(抜き打ち)
 刀を頭上へ抜き上げるとき、右こぶしは自分の体の正中線にそって身近くを通り、身幅より外へ出ないように。

以上。
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2010年06月24日

試合時の集中力を高めるためには

試合時の集中力やパフォーマンスを高める方法として
「パフォーマンス・ルーティーン」
「フォーカルポイント」
「セルフトーク」
といった方法を紹介します。

近年では、スポーツ科学の分野で、常識的に知られている方法ですが、これを行う人がどれ位本気で取り組めるかによって効果が異なります。

1.パフォーマンス・ルーティーン
「パフォーマンス・ルーティーン」とは一連のルーティーン化した動作が、自分の最高能力を発揮できるような心理状態へ入るための手順として用いられて行われる儀式的な行為。

註)ルーティーン(routine)とは、決められた一連の動き、決められた一連の動作とか、決められたパターンなどの意味。また、ルーティン化(ルーティーンワーク)とは、もともと不定期、不順で行っていた作業などを、一連のつながった動作としてパターン化することを指す。

例えば、野球のイチロー選手の試合中の一連のパフォーマンス・ルーティーンの特徴は、ネクスターズバッターサイクルからバッターボックスに入り、静止して構えるまでに数多くのパフォーマンス・ルーティーンがあり、その全てが、毎回同じスピードで「非常にゆっくり、ゆったり」と行われ、その順番も変わることがないという点だと言われています。

その様を私は見ていて
儀式的であり、オーラすら感じます。
イチローのような一流選手は
自分が実力を発揮するために
「場」に入る時の仕草や動作的習慣を(意味を持たせて)作り上げているということですね。

2.フォーカルポイント(focal point)
 試合場のある一点を集中力を高めるための見るポイントと自分で決めて、そこを見ることにより、集中力が高まる、集中力が回復するなどのきっかけとするテクニック。

註)もとは造園用語で、庭などの中で視界の中心になる部分で,視線がもっとも集まる見せ場のことを指す。そこにはガーデンオブジェやシンボルツリーを配するケースが多い。

フォーカルポイントは、気持ちを切り替えるための「上を向いて胸をはって深呼吸しながら空を見る」といった動作でも構わない。

:周囲には自信がある動作に見える。
:上を向くことによりプラス思考に切り替える。
:深呼吸することにより、自律神経(副交感神経)が刺激され落ち着く。
:吐く息に意識を集中して集中力が高まる。

ということです。

3.セルフトーク
自分で自分に声を出して話しかけることにより
気持ちを切り替えたり気持ちを乗せたりする方法。

流行の「ツイート」することなのだけれど
けっして、周りの方とゆるくつながるわけではなく
英語で「鳥のさえずり」(:Tweets)といわれるように
自分で自分につぶやくのです。
posted by カン at 22:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 居合道覚書

2010年06月20日

居合の合宿がありました

全国大会に向けた居合道の合宿がありました。

日時:平成22年6月19日(土)20日(日)
会場:柏崎市武道館
特別講師:K範士
参加者:H監督、K居合道部会長、居合道部審議員、全国大会候補選手など

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必勝祈願に皆で柏崎神社に出かけました。

全国大会に向けた今年度3回目の合宿を行いました。

内容は・・・・
なんと言いましょうか・・・・

欠けているものを埋めるような

繋がっていないものを繋げるような

知識だけで、出来ていないことを意識化させるような

型を技のレベルで実践化するような

そういったことに集中させていただいた
濃密な二日間でした。

すべてのポイントは
「呼吸に乗せて」にあり

後は
抜きつけ、切り下ろし、血振り、納刀に細心の注意をはらい
足さばき、体さばき、目線、鞘引きを確実に
といったことに
参加者は真剣に取り組みました。
その他、キーワードとしては
緩急
活きた剣先
敵の想定距離
大技
技によって異なる残心
などだったかな・・・・

暑さの中で朦朧としていたので
ワーキングメモリは溢れてしまいました。

傍らでずっと柏崎居合道レディースの皆さんがメモっていたので
今度、教えてもらおっと。

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参拝に出かけた柏崎神社。結構、老朽化・・・

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地震のなごりで、崩れた狛犬がいまだに放置・・・

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阿吽の阿
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阿吽の吽

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いつの日か、ゆっくり柏崎で釣りでも・・・







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2010年06月01日

力まないが緩めない

ちょっとしたロードだった。

5月29日(土)9:00〜12:00
朝から国体成年男女強化練習会がありました。
会場:栃尾総合体育館
参加者:上越からは大学院生でマイゼミのKとO、修了生のA嬢と私(M田先生はご子息の急病で欠席)。

内容は、今年の国体選手決定のための選考試合が主になってしまい、
あまり稽古はできませんでした。
私は副将の部で1試合しただけ(T先生に面の一本負け、T先生が選手決定)。
私は非公式の副将の補欠だそうだ・・・・。

稽古は約40分(せっかく行ったのに、稽古時間が短くて全然物足りなかった)。
ただ、稽古では警察官や刑務官の若手剣士とお手合わせ願えたので
稽古の成果はあったと思う。

彼らの、あの速さが嬉しい。
大学生や高校生の「ただ速いだけ」と違って
学校卒業後に練り上げた構えや気迫を伴って仕掛けられるので
私が「(構えを)整える」・「(機会を)作って」・「打つ」というような局面分離した身体感覚で攻めようとしていると
全く間に合いません。
これらが全部融合(?)して状態で「出来上がって」構えの状態に「在る」ことが大事だと実感できた。
何本か打たれてからタイミング調節して反撃しているようでは何の役にも立たないということ・・・

でも、
丸一日の強化練習を覚悟して行ったのに午前中で予定が終わってしまい
拍子抜け。
仕方ないので
同行した上越メンバーや刑務官のK君と一緒に
昼食(トンカツやカツどんの大盛り)を食して解散。

解散といっても
私は、一路、一人で福島県へ・・・・
翌日は居合道の大会があったの、現地入りしようということでした・・・・

14:00 長岡発
17:30 福島市着
18:00〜22:00 福島徘徊
どこに行っても屋台の提灯が・・・・

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屋台村です。
「やきとりンピック」なるものが開催されているそうです。

5月30日(日)
第24回加藤杯争奪居合道大会
会場:福島市国体記念体育館
新潟勢の結果:六段の部 3位 駒形健一(豊栄)
七段の部 最優秀演武賞 品田峯雄(柏崎)

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私は6段の部で優勝したI選手と2回戦であたり、即負け・・・

この日の成果は
K範士が試合後に新潟選手に与えたアドバイス

「力まない、でも緩めない」

「流派の良いところを強調して表現する」

「試合では物打ちではなく帽子で切る感覚」

これらのことを呪文のように心の中で反芻しながら帰途についた。

「力まない、でも緩めない」
今の自分には、剣道でも居合でも大切な実戦のツボだと思う。

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磐梯山です

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天気が良かったのでライダーたちも・・・
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2010年05月19日

居合道強化合宿がありました

日時:平成22年5月8日(土)9日(日)
会場:柏崎市武道館

講師にK範士を迎えての特訓でした。
全国大会が終わるまで、毎月計画されています・・・・。

初日午後
いつも通り、休憩なしで4時間の通常稽古。
主に、制定居合の稽古を行いました。
講師は、全剣連の教本は携行されていませんでした。
通常の稽古会では、
全剣連居合は教本に順じてきわめて忠実に行うことが要求されるのですが、
今回の強化合宿では
全剣連居合の想定の中で、
許される範囲のギリギリまで実戦的な趣を追求しようという意図があったようです。
これ以上やってしまうと異なる業(理合)になってしまう
というギリギリまで表現することが要求されました。

また、全般的な課題では、呼吸法に加えて、だれもが知っていることを完璧に体現することが要求されました(内容は秘密だよ、でも、以前の備忘に書いた通りの事、何度も習ったお陰で少しは理解が深まったかな)。

今回は合宿だったので、
夜は講師の範士を囲んでの懇親会
鴨鍋をメインディッシュとした山海の珍味に大満足でした。
しかも・・・

飲んだよぉ〜。

でも、翌朝はきちんと起きました。
以下は早朝散歩での写真
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柏崎港の朝、釣りする人

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柏崎港の朝:海苔採る人

二日目

初日の復習で、全剣連居合のみ
午前2時間、午後2時間。

K範士の前で行う少人数の稽古は
緊張感が並大抵ではなく
なかなか普段は味わえない超ド級の緊張感を味わあせていただきました。

posted by カン at 23:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 居合道覚書

2010年05月12日

今年のKyoto(5月2日版「居合道の巻」)

先ほど、居合の稽古から帰ってきました。
ワイン飲みながらブログ書いてます。
お許しください。

今年は、秋の全日本居合道選手権が新潟県開催なので、
先日行われた(5月8日)強化合宿では
強化指定選手には大会まで毎日の稽古が義務付けられました。

毎日稽古するのは当たり前なのだけど
剣道と居合道を毎日稽古するのは結構大変・・・

それはそれとして、
先ほど居合の稽古では
今年の京都大会の居合道の見取り稽古で気づいたことを
思い出しながら稽古してみました。


5月2日 京都大会

宿泊したホテルが御苑の脇だったので
朝から、御苑一周のジョギング約4キロ。
快晴でとても快適だった。

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9時、武道センターに徒歩で到着。

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武徳殿での京都大会の開会式や古流(剣術、薙刀、杖)の形演武を見取り稽古。
色々な演武を興味深く拝見しながら
つくづく自分はこういうことが好きなのだなぁと改めて思った。

次に、武道センターの2階ギャラリーから居合道の稽古を見取り稽古。

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新潟のK範士達と一緒に
色々な先生の稽古姿を斜め上から俯瞰しながら
各先生の剣風の見所をさりげなく教えていただいた。

結論的には、「剣先をたるまさない」、「止まるべきところは、剣先も体もビタッと止まる」ということ。

これがなかなかできないのよね。
体の裏側の筋肉を総動員しないとそうはできないのです。

これを今日の稽古では意識化してみました。
結構大変・・・・

その後は、
K範士から「見てばかりいないで、下行って、稽古してきなさい。稽古したほうが落ち着くよ。」と促されて武道センターフロアで約30分程度の稽古。

この日から、京都は夏日。
不思議とこの数年の京都大会は天候に恵まれているなぁ。
でも、紋付と袴で稽古すると、大汗が噴出す。
慣れない場所で、知らない人と一緒に稽古して、
結構、疲れる・・・
でも、
この日は居合道の演武だけの参加だったので、比較的らくちん。

演武では、与えられるスペースが狭いので
座業中心に
初発刀、勢中刀、虎一足、戸詰、抜き打ち
を抜いてみました。

一年の成果を披露するつもりで
それなりに
一生懸命、抜かせていただきました。

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2010年04月18日

居合道強化練習がありました。

寒かったり、暖かくなったりする中、
全国大会に向けての居合道強化練習に行ってきました。
(道場の子どもたちは、新津剣道大会に参加でした。引率の先生、ありがとうございました。)

日時:平成22年4月17日13:00〜17:00
        4月18日10:00〜16:00
会場:燕市民体育館剣道場

10月の全国大会まで、毎月このような強化練習や合宿が続きます。

選手と補員(私)だけの少人数の特訓でした。
全国優勝に向けてのガチンコ強化です。
笑いも無ければ休憩時間もありません。
2日間で背中の筋肉が緊張でカチカチになってしまいました。


今回の課題は、「呼吸」。
呼吸法(丹田呼吸)を自得し、「呼吸に業を乗せる」演武ができるようにする
という高度なレベルの居合を身につけることが求められました。
丹田呼吸は腹式呼吸です。
しかも、今回の課題は逆腹式というやつかな
腹圧をどんどん高めながら「巻き腹」でおこなう口伝をいただきました・・・・
(これ以外の教習内容は、全国大会が終わるまで秘密)

言うは易く行なうは難し・・・

もし、身につけることができたら
居合だけでなく
剣道の立会いでも
今までと違う境地が開けると思う・・・

もし、そうなったら
とても
うれしい・・・・・・・


今日は
長時間にわたって呼吸法を意識した身体活動を行っていると、
下腹部内部に熱感覚が生じるとうことを初体験しました。

今年の春は高田城公園の夜桜や花見宴会とは縁がなかったけれど
今日の体験で、体の中に桜が咲いたような体験をさせていただきました。

でも、

言うは易く行なうは難し・・・です。
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2010年03月14日

第13回柏崎居合道研修会がありました

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春のロード、中盤に入りました。
第13回柏崎居合道研修会がありました。

日時:平成22年3月13日(土)14日(日)
会場:柏崎市武道館
主任講師:草間ジュンイチ範士八段

私は二日目の14日だけ参加しました。

9:00〜10:30 連盟居合研修(草間範士)
10:30〜12:00 指導稽古(6段以上の見取り)
13:00〜14:15 段別演武
14:20〜15:20 立ち切り稽古

草間範士の指導にあった覚書
1本目:足の踏みかえで、体を上下動しない
2本目:前に抜きながら体を転換する。転換しながら抜き出すのではない。
3本目:受け流しに抜き上げる時の柄の方向。受け流した時の瞬時の体さばきと相手への正対。
4本目:左足を真後ろにもどすこと。
5本目:抜き上げと切り下ろしの右脚の使い方。刃筋。八相の構え。
6本目:抜きつけの際の柄の位置と向き。正中線を軸とした体転換。
7本目:一人目の敵にしっかりと顔を向けて切りつける。
8本目:体転換は右足が一直線上。正確な上腰の理解。突きの後の左手のかけ方。
9本目:抜きつけの高さ、上腰の正しい理解(こぶしを上腰に置く)。足を進めてから突く。
10本目:想定の方向へ正確に顔を向けてから体の転換を行う。
11本目:正確な受け流し。水平きりのポイント。足を進めながら水平に切ると体が流れてしまう。
12本目:正中線上への抜き上げと右拳の位置。
などだったかな・・・

正確な体さばきのためには、顔を正確に向けなければ動きが雑になることがよくわかりました。

午後の立ちきり稽古は、連盟居合12本×6回、初伝を初発刀から陰陽進退替え業までを11本×6回いった辺りで時間が終了しました。
1時間で130本といったペースでした。

結構疲れた一日でした。
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2010年02月26日

第4回居合道特別講習会

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全国大会まで後8ヶ月・・・
岸本範士をお招きしての今年度最後の特別講習会が開催された。

日時:平成22年2月21日
会場:三条市体育文化センター
講師:岸本千尋範士
参加者:県内4段以上の会員約40名

指導いただいた内容の覚書

1本目:鞘引きの大事。血振り45度。機先を制して(先々の先)。

2本目:着座で足親指を揃える。

3本目:「人」の字の意識で「イ」の字ができる、後の先、目付けは切り下ろしの剣先を目で遅れて追う。

4本目:立てひざから右足親指を床に、左腿をしぼって立て膝に。左手の絞込みの大事。受け流しに振りかぶること。受け流しに振りかぶるときの柄の向き。

5本目:浅く手をかけて切り上げる、確実な鞘もどし、制定居合の鞘戻しはすべて正確に正中線に戻す、両手の返しは同時に。

6本目:中段に構えるとき、左手を臍前に送る。体変換の大事(敵は一直線上)。

7本目:正面の敵を圧するとき、おおげさに抜き出さない。両肘は体から離さない。上段に構えたとき、鞘が確実に正中線に戻されているか。受け流しに振りかぶるときの柄の向き。

8本目:体変換の大事(右足が同じライン上)。突き方。

9本目:左手の使い方。

10本目:45度、180度、90度等の変化を正確に。「脇構えになりつつ」の口伝。

11本目:腰腹部を切るときの蹴り足、刃筋、切り払った際の返しを正確に。

12本目:抜き上げの太刀筋。

その他(文章化できなくて残念ですが)
・鞘戻しの口伝
・手の内の口伝
・呼吸法の口伝

以上
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2010年01月30日

たけ爺さんからの宿題

先日、たけ爺さんから居合に関するご質問をいただいた。
お答えするために
メモをひっぱりだしたり、調べたりしているうちに
大切なことを色々思い出したので、
たけ爺さんへの回答メールとは別に
一部加筆・修正してブログにも記載することにした。

少し長いし、居合しない人には興味ないだろうから
読まなくていいよ。



最初に、平成18年に改定された 連盟居合の審判・審査上の着眼点を確認し、
次に全国審査の高評としてに「剣窓」(全剣連)
に掲載される審査員の先生による寸評を、特にここ5年分を集約してみます。

審判・審査上の着眼点(平成18年一部改定)

礼法
定められた作法(礼法)の通り行っているか

一本目(前)
1、抜きつけのとき充分に鞘引きしているか
2、左の耳にそって、後を突く気持ちで振りかぶっているか
3、振りかぶった切っ先は、水平より下がっていないか
4、間をおくことなく切り下ろしているか
5、切り下ろした切っ先はわずかに下がっているか(初発刀では剣先が床上15cm)
6、血振りの体勢は正しいか (右拳は帯の高さ)
7、正しく納刀しているか

二本目(後ろ)
1、刀を抜きながら向き直ると同時に、左足をやや左寄りに踏込んでいるか
2、敵のこめかみに正しく抜きつけているか

三本目(受け流し)
1、受け流しの体勢にて上体をかばった姿勢になっているか
2、左足を右足後方に引き、袈裟斬りになっているか
3、左拳は臍前で止め、切つ先がわずかに下がっているか

四本目(柄当て)
1、柄頭が敵の水月に確実に当っているか
2、後ろの敵に対し、左手は鯉口を握ったまま、絞り込むように
  臍前におくり、右ひじを伸ばして突いているか
3、前の敵に対しては、刀を引き抜きながら頭上に振りかぶり
  真っ向から切下ろしているか

五本目(袈裟切り)
1、逆袈裟に切り上げたとき、刀を返した右拳は右肩の上方になっているか
2、左足を引きながら左手が鯉口を握ると同時に刀を袈裟に血ぶりをしているか

六本目(諸手突き)
1、敵の右斜め面を抜打ちしたとき、顎まで切り下ろしているか
2、中段になりながら後ろ足を前足に送り込んで確実に水月を
  突き刺しているか
3、刀を引き抜きながら受け流しに振りかぶっているか

七本目(三方切り)
1、右の敵に抜き打ちしたとき、あごまで切り下しているか
2、左の敵に向き直り、間を置くことなく真っ向から切り下して
  いるか
3、受け流しに振りかぶり、切り下した刀は水平になっているか

八本目(顔面当て)
1、柄頭で両眼の間を正しく突いているか
2、後ろの敵に対し右拳を正しく右上腰にとっているか
3、後ろの敵に完全に向き、かかとをわずかに上げて突いて
  いるか
4、かぎ足で突いていないか

九本目(添手突き)
1、右袈裟に抜き打ちしたとき、右拳は臍の高さとなり、
  切っ先は右拳よりわずかに上がっているか
2、左手が刀身の中ほどを親指と人さし指の間で確実に挟み
  右拳は右上腰に当てているか
3、腹部を突き刺したとき、右拳は臍前で止まっているか
4、残心のとき、右ひじが曲がったり、右拳が右乳より高く
  なったりしていないか

十本目(四方切り)
1、柄当てのとき、強く確実に柄の平で打っているか
2、鞘引きしたとき、物打ち付近の棟を左乳に当て水月を確実に突き刺しているか
3、突いた時、左手は鯉口を握ったまま臍前に送り、左右
  の絞り込みができているか
4、脇構えを取ってからではなく、脇構えになりながら振り
  かぶっているか

十一本目(総切り)
1.刀を抜き上げたとき、受け流しに振りかぶっているか
2.切るとき、送り足になっているか。
3.腰腹部を切るとき、刃筋正しく水平に切っているか。

十二本目(抜き打ち)
1.刀を抜き上げたとき、左足を十分に後方に引いているか
2.刀を抜きあげたときの、右手の位置は正中線になって
いるか

以上のような点が出来ていれば良いわけですが、
現実の大多数の実態としては、以下の点が指摘されています。

審査員の寸評(「剣窓」)から
総評
・「武道としての気力の充実、敵対動作を踏まえての足捌き・体捌き、仮想敵を見定めて戦うという緊張感を持った人が少ない。・・・立ち姿・正座の姿勢だけでも修行の深さを測り知ることができる。着装もまた重要な一因であると心得ていただきたい・(井手範士)」

・不本意な結果の要因(安永範士)
(1)全剣連居合(解説)に則らない事理による稽古法の誤り
(2)全剣連居合(解説)の着眼点等を諳んじるほどに読み解いていない。そのため、想定が正しく把握されず、敵対の人数や位置および動きに応変しての気剣体一致の活動が認めがたいこと。
(3)古流と全剣連居合とは、区別はできるが分けることは出来ない関係にあると思うが、実見すると、その区別が判然としないというよりむしろ混同が顕著で、古流で全剣連居合を抜くという誤りが多々認められる。
(4)全般に緩急・強弱があまりはっきりせず、攻めがみえない。

あるいは(佐伯範士)
(1)居合は敵対動作であるから、常に相手を意識した座り方をしていたか。
(2)切り下ろした時、瞬きをするかたを見受けるが、日本刀の修錬とは何か。
(3)手の内が冴えて斬・突に刀勢がこもっていたか。
(4)目付は的確に相手を捉えていたか。
(5)三捌き(足・体・剣)で精一杯戦っていたか。」

「古流においては奥伝を初伝の間合で抜いている人が見られた」(小田範士)

「力任せに刀を振り、身体がぶれるばかりで刀勢がない人、切っ先に心がこもらず実戦にはおぼつかない受験者が多い」(三谷範士)

その他
「仮想敵への目付をはずさぬ。演武中は鼻で呼吸する。」
「目付が同じところを見ている」
「体がふらつくといった不安定さが目立つ」
「瞬きが多い」
などが指摘されています。

次に、指定技では、全国審査(6段・7段)では圧倒的に3本目,4本目,6本目,7本目,10本目が多く、7段の場合は2本目や
11本目もよく指定技に選ばれます。
そのような技の中での受験者の実態は、
(以下は、例えば「古流と全剣連居合との区別がつかない。」と記載してある場合は「古流と全剣連居合との区別がつかない人が多い(あるいは、場合が多い)」の意味と解釈してください)

一本目
・古流と全剣連居合との区別がつかない
・袈裟の血振りが45度前下がりになっていない
・切っ先が左耳に沿って後ろを突く気持ちで振りかぶっていない

二本目
・背後の敵に向き直るとき、上体が左右に傾く
・稽古量が見えなく、回り方が不安定
・抜き出す柄頭の方向・角度・高さが不正確なため「こめかみ」目がけて正しく抜きつけていない
・鞘引きが足りないため、正面の敵に向き直ると同時に抜き付ける間になっていない
・抜き付け時に左足をやや左寄りに踏み込む動作ができていない
・左耳に沿って後ろを突く気持ちで振りかぶっていない
・血振りの時、右手の掌を上に返していない
・血振りが古流と見分けがつかない
・抜き付け・切り下ろし・血振りの時、剣先が活きていない

三本目
・左足の出し方が大きい。
・右足で「イ」の字になっていない(「ハ」ではない、「人」でもない)
・「受け流し」の体勢で上体をかばった姿勢が不十分。
・抜き上げが遅く、途中で反動をとって刀が止まっている。
・抜き上げると同時に袈裟に切り下ろすとあるのに、頭上に刀をかざしてる。
・イの字の踏み込みが甘く、右に寄り過ぎ、相手のいないところを切っている。
・袈裟に切り下ろした剣先が下がりすぎる。

四本目
・居合膝で右足の裏が床に着いている。
・柄頭を敵の水月に確実に当てていない。
・後ろの敵の水月を突き刺す際、体が不安定になっている。
・突いたとき、切っ先が上がっている。

六本目
・敵の右斜め面を刃筋正しく顎まで切り下ろしていない。
・抜き打ちが鈍角となり、刃筋が不十分
・顎までの抜き打ちが高く、切れていない。
・顎までの抜き打ちで、両足幅が広い。
・後ろ足を前足近くに送る時、両足が揃う
・正しい中段の構えとなっていない。
・後ろの足を正しく送り込んでいない。
・突いたとき目付が敵の目になっていない
・正確に水月を突き刺していない。
・「中段になりながら」のところで、柄を引きつけて構えてのピストン突きになっている。
・剣先の三段階(顎・喉・水月)の変化ができていない。
・「刀を引き抜きながら」のところで、手の内硬く体側に持ち歩く
・水月を突いた刀が体捌きで引き抜けていない

七本目
・立ち姿に三人の敵と戦うという緊張感がない
・正面の敵を圧しながらの刀の抜き出しが不正確
・正面の敵を圧していない
・右の敵に対して、右足のやや前方への踏み込みが適正でない
・頭上からの抜き打ちがほとんど斜面になっている
・左の敵に向き直る時、正面の敵を一瞬見定めていない
・左の敵に向き直り、間を置かない真向からの切り下ろしが不徹底
・受け流しに振りかぶれていない
・裏鎬、表鎬を使わずに無造作に振りかぶっている
・定められた動作に合わせて、緩急をつけて、四方の敵の方向を間違いなく切っていない

十本目
・体の運用が不安定な人が多い
・切り下ろした際、刀が水平に止まらず、下がってしまう。
・柄当てや一重身ともに不十分
・右斜め前の敵の右拳に柄当てすべきところが右寄りとなりすぎるため、一重身となって真後ろを突き刺すために体を捻らなければ突き刺せないこととなる方向違いになっている
・物打ち付近の棟を正しい位置に当てていない
・突いたとき、左右の肘の絞り込みが不十分。
・突いたとき右足先が流れる
・「脇構えになりながら」が「脇構えを取ってから」となっている
・「脇構えになりながら」の剣先が上がっている
・「遠山の目付け」のみで、倒れた敵を見ていない

十一本目
・刀を抜くとき、受け流しに振りかぶっていない。
・送り足が正しくできていない
・送り足にならず、左足を引いている
・切り下ろした刃先の方向での振りかぶりが不正確
・目標にうまく切り込んでいない
・左上腰の刀が高すぎるため、腰腹部を水平に切れず不正確。
・左斜め面から顎まで、左脇下から臍までを切る際、また、右腰腹部から左腰腹部までを切る際、正しい刃筋で切っていない
・定められた部位をしっかり切って止めていない
・「水平に切った刀を止めることなく頭上に振りかぶり」が十分でなく、水平に切った時に刀がいったん止まって振りかぶっている
・水平切りの途中で手首の返りが早く平打ちとなっている
・三度の斜めに切り下ろす部位が正確でない。特に腰腹部の水平切りが右上がりになったり、完全に腹部を切ったりしている他、剣捌きや体捌きで古流の「総捲り」との混同が多々認められる

以上です。
仮に、自身が「出来ている」と思っていても、審査員から出来ているように見えなければ、「出来ていない」ことになるわけですから、出来ているように見せる工夫も必要なのかもしれません・・・

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2010年01月10日

光明館武道場「居合道初稽古会」

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日時:平成22年1月10日9:30〜16:00
会場:三条市体育文化センター

県外は長野県、富山県から多くの先生方が参加され非常に有意義な稽古会に参加させていただいた。

草間範士の指導の中にあった覚書
(私の昼休みのメモ書きによる。順不同)
1.術を道に昇華する。そのための心法の必要性。
2.居合腰での足の踏み変えに関する口伝。
3.手刀を用いた前後左右転換の切りと体さばきの基本。
4.草書・行書・楷書と奥伝・中伝・初伝、さらに印刷活字と連盟制定居合の関係(この比喩はなるほどと思った)。
5.直伝における運剣と神伝における運剣の違い。
6.神伝における抜刀時の特徴。
7.その他、初伝・中伝における各技の見せ所。

他にもありましたが、私の記憶メモリーが飽和してしまって備忘できませんでした。

稽古の後は懇親会があったのですが
我々は、運転のために飲むことができなかったので
範士の奥様から、範士のフランス土産のシャンパン(これは珍しい)を持たせていただきました。
ご馳走様でした。
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2009年11月24日

第15回りょう雲館居合道演武富山大会にいってきました

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もう15年も続いている居合道の大会です。
この大会に前後して同じ名称の剣道大会も大規模に開催されています。
この道場は個人道場なのですが、このような規模の大きい居合道大会を剣道大会とは別に15年も続けるのは大変なご苦労だと推察いたします。

前日講習会
午後から約3時間、草間範士による前日講習を受講した。

備忘すべきなのは、「構え」かな。
居合道における中段の構え、右上段、左上段、八相、脇構えについての詳細(剣先の位置、左拳の位置、刃の向きの変化)と構えからの「切り」についてかなりの時間をさいて実習した。
特に「上段の構え」と「振りかぶり」の違いについての講習は、
口伝の領分で、なるほどと納得するものがあり、
講習会に参加して得した気分になった。


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新潟からの前泊メンバーで、飲んだよ〜
あまり期待せずに入ったホルモン焼きのお店が美味しくて大当たり!
しかも、お値段もすごく安かった。
富山の夜は、これからもここに決まりです。

大会

日時:平成21年11月22日(日)
会場:富山市2000年体育館

試合方式は、最初に集団演武の中から優秀者4名を選出し、その後に選ばれた4名によるトーナメントで入賞を競うというやり方です。
私は、今年は予選落ちでした・・・

指定技は、「受け流し」、「諸手突き」「四方切り」。
試合前の模範演武では草間範士がお手本を演武して下さった。
にくたらしい程正確で格好良かった・・・・

新潟選手団の結果
【三段】
2位:刈屋学(豊栄)
3位:杉下英倫(光明館
敢闘賞:田川翔大(柏崎)
【四段】
2位:平野美佐子(柏崎)
3位:栗原啓幸(豊栄)
【五段】
2位:今井恒之(上越)
3位:川口聡(柏崎)
敢闘賞:小野義弘(新発田)
【六段】
敢闘賞:駒形健一(豊栄)
【七段】
最優秀賞:品田峯雄(柏崎)

大会は15時に終了し、次の日の関東大会の開催地である東京に移動。
18時30分、上野着

以下、関東大会の巻へと続く・・・

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2009年09月23日

アクティブレストな居合道の伝達講習会

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連休の中日にあたる22日に県居合道部の伝達講習会と審判講習会がありました。

早朝7:00出発。
会場は、新潟市黒埼体育館でした。

この日は、中央講習会に派遣された柏崎のS先生の報告による伝達講習です。
制定居合の統一見解に関する話題が主となりました。

「基本的には教本通り」というのがいつもの結論なのですが
細かな注意点として「体の変換」が話題になりました。

以下は、私のメモですが、私が留意すべき点なので、他の方の参考にはならないかもしれません。ご了解ください。

2本目の敵の想定位置:我の右膝の後ろあたり

3本目:古流では相手に対して自分が体をさばく場合が多く想定されているが。連盟居合では、自分を中心に相手が崩れる。自分は常に相手に正対する。

6本目:前後の敵は、我の正中線を中心軸とした一直線上。

8本目:体の変換は、我の右足が一直線上を動く。「刀の道を通す」

その後、審判講習会と認定試験、最後に草間範士の号令による一斉指導で連盟居合を12本×4回があって16:15終了。

いそいそと、帰り支度していたら、
「強化練習始めます。どうぞ武道場へ移動してください。」とのこと

「え〜・・・」と思ったけど、フラフラと参加してしまい
全日本選手、関東大会選手、選手外の3グループに分かれて約1時間の指導稽古。

高速道路は結構混んでいて、帰りついたのが19:30でした。

身体負担としてはアクティブレストな居合道の伝達講習会でした。
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2009年09月08日

居合道特別講習会2009

先日(といっても8月末)に県の居合道の特別講習会があった。

講師は、岸本範士。

昨年度の岸本範士の講習会の備忘録を確認してみると

前足が止め足にならないこと
前足の踵に半紙一枚の浮かし
後ろ脚の正確な位置と方向
確実な鞘戻し
面位置からの切り込み
切り下ろしの際の左拳の位置(座技と立ち技では異なる)

などが、遵守事項として要求されていた。
そして、これらが居合の試合や審査における着眼点と演武のコツということだった。

今回はそれに加えて

足の内側の幅は床板2枚分(腰が正対する。1枚分だと腰が捩れやすい。腰が捩れると、正面を切ることができない。)

どのような技でも、両足を直線状に重ねない(重ねると業に攻めがなくなる。)

制定居合や夢想神伝流では体の前後変換は足の母指球を使う。

一息で抜く。

1本目だけではないが、一息で抜く。下腹に力を入れる。
3本目の正座は踵と尻を少し離して下腹に力を入れる。
4本目は柄に手をかけてから下腹に力を入れて起き上がる。
5本目の正対の大事。鞘はしっかり戻す。
6本目の受け流しに振り返る時は、足の捌きを体の捩れのギリギリまで我慢する。
7本目の抜き打ちと顔を向けるタイミングの大事。
8本目は同一線上を動く。前後変換は足の母指球を使う。
9本目は、両足を直線状に重ねない。
10本目で脇構えになりながら受け流しに振りかぶる際、体さばきと脇構えになるタイミングに注意する。
11本目の5回の切り方についての指導
12本目(指導内容を忘れてしまいました・・・。)

という指導をいただいたことが貴重な経験となった。
できているつもりで、全然できていないことにたくさん気づいた。
特に、前足をきちっと決めて体を正対しまっすぐ切ることは、意外に難しい。
そして、本当に一息で抜けるようになるのだろうか

前途多難だなぁ・・・・
posted by カン at 22:38| Comment(2) | TrackBack(0) | 居合道覚書

2009年04月20日

宇和島道中記2(居合道編)

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4月18日(土)第17回宇和島居合道練成会
4月19日(日)第34回全国各流宇和島居合道大会
に参加した。

参加者の大部分は九州、中四国の先生方。
愛知、大阪の方も結構おられた。
流派的には直伝の方が多く、神伝流の納刀がかえって珍しく感じるほど。
このせいなのかどうなのか、翌日、またやってしまうことになる・・・後述。

初日の練成会
これは楽しかった。
受講者:初段から七段まで218名
1時半から5時半まで、わずか10分の休憩が一度入っただけでみっちり4時間。
制定居合のみ。
私が受講した6段の部は約30名
このグループの主任指導者は高知県のM範士(お父様も超著名だ)。
30名をさらに三分割し、各グループを岐阜県F教士、愛知県M教士、京都S教士が指導。
基本を確認しながら丁寧に演武していくだけなのだが、
制定の技中に必要な静止や間の作り方に先生方の個性や秘伝が垣間見られ、
とても参考になった。

我々の演武に対して、あれこれとずいぶんアドバイス頂いた。
正確にやっていたつもりでも、ひとり稽古が多いから、
ついつい左手や左足が甘くなって、自分勝手にやっていたようだ。
反省。

キーワード:6分の力を用いた緩急、静止の状態の密度を濃く、腰の備え。

二日目、大会

道場開きの四方祓いとして
高知県三谷範士による演武から大会が始まった。

演武
八段範士:11名
八段教士:27名
七段:87名
試合
六段試合:40名
五段:52名
四段:38名
等々、以下、段外の部まで結構な人数を6コートで運営された。

結果:6段の部は私と同姓の岡山J選手が優勝。2位が大会の受付で私の名前を間違わずに読んでくださった岡山のK選手。3位は私の柳生同期生でもある高知のNさんと山口県のM女史いう結果。
私は、
一回戦落・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
おまけに、納刀で指突いて流血(入れ直したので、この瞬間に負け確定!)・・・・・・・・・

審判の方が試合中に「止め」かけなかったので「痛なぁ〜」などと思いながらも、たいした流血ではないのかと思って演武続けたのだけど、試合後の相互の礼で私の指が真赤になっていたのを見たお相手の先生が驚いておられた。
私も、驚いた。
あ〜、またやりました。

その後、副審してくださった岡山のY先生が
「今日は納刀の左手の位置をどうかしたのですか?」とか声掛けてくださった。

たしかに、前日の講習会で直伝の方々の納刀を見ていて、
「ちょっと俺も左手の迎える位置を直伝の人たちみたいに左腰側に寄せてハデに入れてみるかな」などとバカなこと工夫していたのだ。
そんなこと考えながら本番に入ったら、身についていない所作などプログラムエラーが起きる原因のなにものでもなく、あえなく失敗となった次第です。

おまけに
主審だった先生に
「あの〜、私、流血していたのですが〜」とお聞きしたら
「だって、平気そうな顔して演武続けてるからいいのかと思った・・・」との回答。
「止め」かけてください。
ルールでは、「流血」は即負けなんです・・

その後、救護班の女性に「血止まりましたか?」
お弁当引き渡し所の女性に「血止まりましたか?」
帰り際の会場出口で知らない人に「血とまりましたか?」
と、3回も聞かれた。

不本意な理由ながらも、中四国で少しは顔が売れてしまったようだ。

トラウマ的な納刀失敗恐怖症が再発。
自分で超えなければならない壁だけど、辛いものがある。
posted by カン at 16:24| Comment(5) | TrackBack(0) | 居合道覚書

2009年03月06日

制定居合の着眼点

全日本剣道連盟居合の(審判・審査上の)着眼点 (H18年改定)と各技における拳や切っ先等の高さをまとめてみました。

もっと詳しくしくまとめたいので、各技の拳や切っ先などの高さ・位置についてのポイントで気づいた点があったらコメントくださると嬉しいです。随時加筆します。


礼法
<改正前>定められた礼法の通り行っているか
<改正後>定められた作法(礼法)の通り行っているか

一本目(前)
1、抜きつけのとき充分に鞘引きしているか
2、左の耳にそって、後を突く気持ちで振りかぶっているか
3、振りかぶった切っ先は、水平より下がっていないか
4、間をおくことなく切り下ろしているか
5、切り下ろした切っ先はわずかに下がっているか(初発刀では剣先が床上15cm)
6、血振りの体勢は正しいか (右拳は帯の高さ)
7、正しく納刀しているか

二本目(後ろ)
1、刀を抜きながら向き直ると同時に、左足をやや左寄りに踏込んでいるか
2、敵のこめかみに正しく抜きつけているか

三本目(受け流し)
1、受け流しの体勢にて上体をかばった姿勢になっているか
2、左足を右足後方に引き、袈裟斬りになっているか
3、左拳は臍前で止め、切つ先がわずかに下がっているか

四本目(柄当て)
1、柄頭が敵の水月に確実に当っているか
2、後ろの敵に対し、左手は鯉口を握ったまま、絞り込むように臍前におくり、右ひじを伸ばして突いているか
3、前の敵に対しては、刀を引き抜きながら頭上に振りかぶり真っ向から切下ろしているか

五本目(袈裟切り)
1、逆袈裟に切り上げたとき、刀を返した右拳は右肩の上方になっているか
2、左足を引きながら左手が鯉口を握ると同時に刀を袈裟に血ぶりをしているか

六本目(諸手突き)
1、敵の右斜め面を抜打ちしたとき、顎まで切り下ろしているか
2、中段になりながら後ろ足を前足に送り込んで確実に水月を突き刺しているか
3、刀を引き抜きながら受け流しに振りかぶっているか

七本目(三方切り)
1、右の敵に抜き打ちしたとき、あごまで切り下しているか
2、左の敵に向き直り、間を置くことなく真っ向から切り下しているか
3、受け流しに振りかぶり、切り下した刀は水平になっているか

八本目(顔面当て)
1、柄頭で両眼の間を正しく突いているか
2、後ろの敵に対し右拳を正しく右上腰にとっているか
3、後ろの敵に完全に向き、かかとをわずかに上げて突いているか
4、かぎ足で突いていないか

九本目(添手突き)
1、右袈裟に抜き打ちしたとき、右拳は臍の高さとなり、切っ先は右拳よりわずかに上がっているか
2、左手が刀身の中ほどを親指と人さし指の間で確実に挟み右拳は右上腰に当てているか
3、腹部を突き刺したとき、右拳は臍前で止まっているか
4、残心のとき、右ひじが曲がったり、右拳が右乳より高くなったりしていないか

十本目(四方切り)
1、柄当てのとき、強く確実に柄の平で打っているか
<改正前>
2、鞘引きしたとき、物打ち付近の棟を左乳に当て右手が体より離れているか
<改正後>
2、鞘引きしたとき、物打ち付近の棟を左乳に当て水月を確実に突き刺しているか
3、突いた時、左手は鯉口を握ったまま臍前に送り、左右の絞り込みができているか
4、脇構えを取ってからではなく、脇構えになりながら振りかぶっているか

十一本目(総切り)
<改正前>
1.刀を抜くとき、受け流しに振りかぶっているか。
<改正後>
1.刀を抜き上げたとき、受け流しに振りかぶっているか
2.切るとき、送り足になっているか。
3.腰腹部を切るとき、刃筋正しく水平に切っているか。

十二本目(抜き打ち)
1.刀を抜きあげたとき、左足を十分に後方に引いているか
2.刀を抜きあげたときの、右手の位置は正中線になって
いるか

十一本目、十二本目の追加は平成十二年十一月。


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2008年11月04日

県居合道の高齢化

sennsei.jpg居合道の県大会があったのだが、新潟県の居合道界も高齢化してきたように感じた。
私が習い始めたのは20年前。
当時、一緒に入門した人たちは大半が20代、30代だったと記憶している。
今でも継続しているのは数名となってしまった。
他の支部にも同様な傾向がみられる。
新しいメンバー、特に20代、30代の人たちが入門するケースが最近は減っているようだ。

習い事は小学生、中学生段階から教えるのがもっとも素直で上達が早い。
柏崎支部や南魚沼支部では、若年層への奨励に積極的であり、
それなりの人材が柏崎を中心に育ってきている。
高田修道館でも、剣道形や居合道を奨励してみようかしら。
もちろん指導部にも・・・。

居合道の県大会のパンフレットには、初めて居合道の試合をご覧になる人のために「居合道の試合の見方」が必ず掲載されている。
居合道普及の方策として非常に親切だ。
その中に、術に関わる「居合道の沿革」と心の内省に関わる「居合とは」というコラムがある。
この文章の出典は不明である。
真偽が気になる部分もあるが備忘しておくことにする。

「居合道の沿革」
 古い歴史を持つ剣道は、武術にその源を発し、武道の一つとして発達してきたものである。術としてだけでなく「道」として我が国民の精神性に偉大な影響を及ぼしてきたものであり、日本民族にとっては切り離すことのできない大きな役割を果たしてきたものである。
 その剣道の中に居合道がある。剣道の中に居合があり、組太刀があり、形があって、総合的に修練されてきたものであることは、古い伝書、免許、目録等を見れば明瞭であり、主として武士の必修の課目として、質実剛健、謙譲礼節、克己廉恥の精神すなわち日本道徳の一基盤をその練磨の中に習得していたものである。
 このように居合道は、剣道と一体として発展してきたものだけに、その流派も大変な数に上がり、今日まで守り継がれている。昔から居合の達人は剣道の達人であり、剣道の達人は居合にも精妙極めたものであった。
 明治になって廃刀令がしかれて以来、常時佩用しなくなったために、次第に人々から刀が遠ざかり、剣道を修行する人々からも離れていって剣道と居合道とが分化の方向に流れたことは残念であり、一日も早く「剣居一相」の本当の在り方に進むことが望まれている。

「居合とは」
 居合とは立合に対する言葉であり、居合、居相、抜合、抜剣、抜刀術、鞘の中等とも称されてきた。敵の不意の攻撃に対して、直ちに居合わせ抜刀し、鞘離れの一瞬に勝負を決める武術として創始されたもので、抜いたあとは剣道である。
 生死を抜刀の一瞬にかける居合道の修行は、死生一如、動静一貫の幽玄な境地まで発展し、心身鍛錬の道となった。
 居合の「居合」とは体の居るところ、ということで、立っても居、走っても居である。また、無念無想も、恐怖も、喜怒哀楽も心の居である。即ち「居」とは、その場、その時の心身の実在をさしているのである。
 「合」とは、打てば響き、呼べば答えるという臨機応変、当意即妙の働きをいう。居合即ち居合わすの意で。行住坐臥、一挙手一投足もゆるがせにしない心の修練が居合の本領である。
 徒に刀を抜くことだけが居合と心得ることは大きな間違えであって、その技を使う心気を練り上げて、その時、その場に居合わすことが修行の目的である。新以心流目録に次の如く説いている。
・・・居合ということは、太刀を抜くことと心得たる人多し。たしなまざる至極なり。抜かぬ前の平常と相対するを居合と云うなり。己を立てて人に逆らう時は、敵となりて居合も崩れ、抜き放ちて喧かとなるべし。常に人を立てて己を立てず、柔和を第一とすべし。居合の実意を守り、礼儀を正し、人に後れて身を直くすれば、居合整い天理に叶い、いよいよ天下和順にて、その得自ずから備わるなり。又、片時も油断なく、出入起居を慎み、遊山翫水(ガンスイ)といえども、心を静め用心致し、日夜朝暮、心の油断なく心の敵を作らず、己を責めて己に克ち、過を改め勤むることを居合の大事とするなり・・・・と。
 居合道道歌の一つに「居合とは己が心に克つばかり、人の非を見て人にさからうな」とある。

写真は三条新聞に掲載された草間範士の演武風景です。

posted by カン at 16:32| Comment(4) | TrackBack(0) | 居合道覚書

2008年07月03日

貴重な一瞬

?_400.jpgデジカメの写真を整理していたら、貴重な一瞬をみつけた。

居合のK範士の祝賀会の際の演武なのだが

偶然写った瞬間!

マニアックですみません。

腕は抜きつけの位置まで伸びているのに

これくらい切っ先が溜められているのです・・・・

しかも、前足はまだ着床していません。

うーむ。

posted by カン at 06:13| Comment(2) | TrackBack(0) | 居合道覚書